Wear端末をパソコンに接続し、Android Studioでデバッグできるようにする方法
せっかくAndroid Wear端末を手に入れたのだから、Wearアプリも作ってみようかなと思いましたが、Wear端末をAndroid Studioに認識させるのも一苦労です。
Android Wearアプリのデバッグやら実行状況を確認するのにUSBで接続するには、クレードル経由でパソコンに接続する必要があります。しかしクレードルを持ち運ばないといけないのは非常に面倒くさいです。
ちなみにクレードル経由でUSB接続すれば、パソコンにAndroid Wearが認識されてlogcatも確認できます。(クレードルとWear端末は充電端子でしか繋がっていないのに、いったいどういう仕組でLogcatが確認できるんでしょうか・・・)
それはともかく、USB経由で繋ぐにはクレードルを持ち運ばなければならず、腕にはめたままデバッグできないのは面倒くさいです。
そんな場合に備えてBluetooth経由でデバッグすることも可能です。
Bluetooth経由はクレードルを持ち運ばなくて済む点はGoodですが、一方でその他の面で面倒くさいです。
- Wear端末とペアリングしているスマホをパソコンにUSBで接続する。
- スマホ側でAndroid Wearアプリを起動し、設定(歯車のアイコン)→Bluetooth経由のデバッグを有効にする
- Wear端末側でBluetooth経由のデバッグを有効にする(事前に開発者モードを有効にしておく必要あり)
- パソコン側でadbコマンドを打ち込み接続を行う
Wear端末の開発者モードを有効にするには、設定→端末情報→ビルド番号を7回タップします。
adb forward tcp:4444 localabstract:/adb-hub
adb connect localhost:4444
ポートは自分で決めていいみたいです。
Android StudioのTerminalタブで打つなり、Macのターミナルを起動して打つなりすればOKです。
スマホを繋いだ時に自動的には認識してはくれないので、毎回このコマンドを打たなければなりません。
Bluetooth経由のデバッグを有効にすると、その下にホストとターゲットの表示が出てきます。
ホストはパソコンのことで、adbコマンドを打って接続してやる必要があります。
ターゲットはWear端末のことです。Wear端末でBluetooth経由のデバッグを有効にすれば接続状態になります。
ホストとターゲットの両方が接続状態になると、パソコンからWear端末が認識できるようになります。
ちなみにWear端末のBluetooth経由でバッグをオフにする度に、再度adbコマンドを打ち込まなくてはなりません。
Bluetooth経由のデバッグを有効にすると、常に「Bluetooth経由のデバッグが有効です」と表示され、他のWearアプリを動かしたりできなくなります。
開発中のアプリをWear端末で実行することはできますが、Wear端末からは設定を開く以外なにもできなくなります。
スマホとWear端末を行き来する必要があるので、Bluetooth経由でのデバッグも面倒くさいです。
Bluetooth経由だと、Wear端末にデバッグ対象のアプリが転送されるのに時間がかかります。スマホのアプリみたいに即座に起動したりはしません。転送に時間がかかっているのか、それとも失敗しているのかよく分からなくて困ります。
USB経由でも転送されるのにラグを感じますが、Bluetoothよりは早い気がします。
そういう観点からは、やっぱりクレードル経由の方が開発には向いている気がします。
普段はUSB経由で開発を行い、パソコンにUSBポートが2つもない(スマホと同時に接続できない)とか、クレードルを持ち運べないとか、クレードルを持ってくるのを忘れた時など、そういう場合にはBluetooth経由で開発するようにしたらいいと思います。